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復興
岩手・宮城・福島3県沿岸で発生した大量の災害廃棄物(瓦礫)と津波堆積物(土砂など)の処理が進められていて、復興庁は2014年3月末までに災害廃棄物の処理を完了することを目標としている。2012年11月末時点では、3県37市町村で、災害廃棄物は1,802万トンと推計されそのうち86%が撤去済み、34%が処分・処理済みで、また津波堆積物は956万トンと推計されそのうち60%が撤去済み、15%が処分・処理済みである。できる限り被災地内での処理を進める方針から、仮設焼却炉の増設が計画されているほか、被災地以外での処理(広域処理)も検討されているが放射性物質の問題から調整が難航している[297]。
津波により市街地あるいは集落単位で建物やインフラが破壊され都市機能が失われた、岩手・宮城・福島3県沿岸などの地域では、復興の方向性を巡る議論が行われ、一部は事業が開始されている。具体的なアイデアには以下のようなものがある[297][298]。
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高台への移転 - 消失した市街地や集落を、従来の津波浸水地域ではなく、高台に移転して再建するもの。被災地の土地を国・自治体が買い上げる形で公費負担により集団移転を行うことが計画されている[297]。
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地盤かさ上げを伴う現地での再建 - 従来の津波浸水地域内で、地盤のかさ上げを行って津波のリスクを低減した上で再建するもの。区画整理方式や、拠点となる市街地を国・自治体が買い上げて一括整備する事業などが計画されている[297]。
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職住分離 - 住宅、行政庁舎、高台、病院などは高台・地盤かさ上げ地に移転する一方、産業に関連する施設は従来の津波浸水地域内に残すもの。水産や観光が主産業で全面的な移転が難しい地域で検討されている[298]。
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復興事業を機会とする新たな事業の展開 - 漁業・水産業の協業化、農業への民間投資、省エネルギー・再生可能エネルギーやスマートグリッドの導入(エコタウン)など[298]。
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津波防御施設の強化 - 防潮堤の復旧や強化のほか、幹線道路や鉄道を高い盛土として堤防としての機能を付加するものや、防災林や緑地などの防災用地を設けるものなど。宮城県の復興計画では、仙台湾岸南部は海岸線沿いに防潮堤、その内側に防災林・緑地、農地、盛土道路、産業用地、盛土鉄道、住宅地の順で帯状にゾーンを形成する多重防御とすることを構想している[298]。
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津波避難施設の強化 - 津波の緊急避難のためのビルやタワーを設けるものや、津波避難のための道路、一次・二次・収容避難場所を復旧強化するものなど。宮城県の復興計画では、特に職住分離を計画している地域の産業地域(低地)で緊急避難施設を強化することを構想している[298]。
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津波避難行動支援の強化 - 津波からの避難を啓発する防災教育、震災経験の継承など[298]。
避難者
震災2年後の福島県の避難者は15.4万人(うち原発1次避難地域からは8.5万人)[299]。
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福島県の県外避難(2013年3月7日)(合計約5万人、県内避難は約10万人)
(1)山形県(9,513人)(2)東京都(7,449人)(3)新潟県(5,724人)(4)茨城県(3,943人)(5)埼玉県(3,820人)(6)千葉県(3,313人)(7)栃木県(2,948人)(8)神奈川県(2,449人)(9)宮城県(2,328人)(10)北海道(1,802人)(11)群馬県(1,688人)(12)長野県(1,003人)(13)静岡県(823人)(14)北海道(802人)(15)愛知県(795人)(16)沖縄県(738人)(17)大阪府(734人)(18)山梨県(710人)(19)京都府(702人)(20)兵庫県(604人)
「東日本大震災」の書誌情報
項目名: 東日本大震災
著作者: ウィキペディアの執筆者
発行所: ウィキペディア日本語版
更新日時: 2013年8月1日 22:33 (UTC)
取得日時: 2013年8月2日 13:36 (UTC)
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