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東日本大震災

 

地震発生

 2011年(平成23年)3月11日14時46分18秒(日本時間)、宮城県牡鹿半島の東南東130km、仙台市の東方70キロ(英語版の記述に基づく)の太平洋の海底を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生した。地震の規模はモーメントマグニチュード (Mw) 9.0で、日本周辺における観測史上最大の地震である。震源は広大で、岩手県沖から茨城県沖までの南北約500km、東西約200kmのおよそ10万平方キロメートルという広範囲すべてが震源域とされる[1][2][3]。最大震度は宮城県栗原市で観測された震度7で、宮城・栃木・福島・茨城の4県36市町村と仙台市内の1区で震度6強を観測した。

 

 

被害

 この地震により、場所によっては波高10m以上、最大遡上高40.1mにも上る巨大津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害が発生した[4][5]。また、巨大津波以外にも、地震の揺れや液状化現象、地盤沈下、ダムの決壊などによって、北海道南岸から東北を経て東京湾を含む関東南部に至る広大な範囲で被害が発生し、各種ライフラインが寸断された。

 2013年(平成25年)7月10日時点で、震災による死者・行方不明者は18,550人、建築物の全壊・半壊は合わせて39万8,711戸[6]が公式に確認されている。震災発生直後のピーク時においては、避難者は40万人以上、停電世帯は800万戸以上[7]、断水世帯は180万戸以上[8]等の数値が報告されている。復興庁によると、2013年6月6日時点の避難者等の数は29万8,033人となっている[9]。

 日本政府は震災による直接的な被害額を16兆から25兆円と試算している[10]。この額は、被害が大きかった岩手・宮城・福島の3県の県内総生産の合計に匹敵する(阪神・淡路大震災では兵庫県1県の県内総生産の半分ほどであった)。地震災害による経済損失額としては世界史上最大のものである。

 

 

福島第一原発

 地震から約1時間後に遡上高14-15mの津波に襲われた東京電力福島第一原子力発電所は、全電源を喪失して原子炉を冷却できなくなり、1号機・2号機・3号機で炉心溶融(メルトダウン)が発生。水素爆発により原子炉建屋が吹き飛び、大量の放射性物質の漏洩を伴う重大な原子力事故に発展した(→福島第一原子力発電所事故)。原発のある福島県浜通りを中心に、周辺一帯の福島県住民の避難は長期化するとともに、2012年からは「帰還困難区域」「居住制限区域」も設定された(→福島第一原子力発電所事故の影響)。その他に火力発電所等でも損害が出たため、東京電力の管轄する関東地方は深刻な電力不足に陥り、震災直後の一時期には計画停電が実施された[11]。計画停電は東北電力管内でも震災直後に実施されたほか、翌2012年の夏前には関西電力管内でも大飯発電所(大飯原発)の再稼働を巡って論議が起き、計画停電の可能性が議論された。

 

 

災害対策の動き

 政府は震災発生当日の午後3時14分に、史上初の緊急災害対策本部を設置した。3月12日夜の持ち回り閣議で、政令により「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震等による災害」を激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(激甚災害法)に基づく激甚災害に指定し、同じく政令により特定非常災害特別措置法に基づく特定非常災害に指定した(いずれの政令も3月13日公布)。また、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県、東京都は災害救助法の適用を決定した(適用市町村は都県ごとに指定)。3月22日、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県、内閣府は、東北地方太平洋沖地震と津波による被害について被災者生活再建支援法を適用することを決定した(適用地域は青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県)。ただし、国及び福島県は原発事故に伴う長期避難世帯を被災者生活再建支援法の長期避難世帯と認めず適用していない。

 

 

問題点・課題

 震災後、ボランティア活動に対する保健衛生上の規制や支援車両に対する道路交通法の規制など、現在の法令による制限が復興の障害となっていることが明らかになった。復興の遅れにより経済や生活に二次的な被害が生じているため、関係自治体では災害特区指定や特別立法への期待も大きい。市街地が壊滅した岩手県陸前高田市などでは、集落ごと高台に移転するといった大規模な対策が検討されているが、課題も山積している。震災以後も、2011年9月には戦後最大級の勢力をもって上陸した台風15号(ロウキー)によって被災地が広範囲で浸水し、福島第一原発では汚染水上昇等の被害が起きている。膨大な量のがれき(例えば岩手県では前年1年間のごみ処理量の23倍に上るがれきが発生した)をどのように処理するかについても、がれきに付着した放射性物質の濃度が問題とされ、広域的な処理は進んでいない。国及び福島県は原発事故に伴う長期避難世帯を被災者生活再建支援法の長期避難世帯と認めていないことから、原発事故の長期避難に伴う災害関連死(特に「原発関連死」と呼ばれる)対策や原発避難者生活再建支援施策が求められている。

 

 

死傷者

 警察庁は、2013年(平成25年)7月10日現在、死者は15,883人、重軽傷者は6,145人、警察に届出があった行方不明者は2,667人であると発表している(ただし未確認情報を含む)[6]。日本国内で起きた自然災害で死者・行方不明者の合計が1万人を超えたのは戦後初めてであり[45]、大津波や大震動に襲われた青森県から千葉県までの太平洋沿岸を中心に、1都1道10県で死者・行方不明者が、また1都1道18県で負傷者が発生した[6]。

 

 

死者の内訳と死因

 警察庁は2012年3月11日までに、岩手県・宮城県・福島県で検視された15,786人の詳細を発表した。

 

年齢

  • 10‐19歳:2.65%(419体)

  • 20‐29歳:3.26%(515体)

  • 30‐39歳:5.37%(847体)

  • 40‐49歳:7.07%(1,116体)

  • 50‐59歳:11.93%(1,883体)

  • 60‐69歳:18.66%(2,945体)

  • 70‐79歳:23.81%(3,759体)

  • 80歳以上:21.42%(3,381体)

  • 年齢不詳:2.48%(392体)

男【7,360体(46.62%)】女【8,363体(52.98%)】性別不詳【63体(0.40%)】

 

死因

  • 水死:90.64%(14,308体)

  • 圧死・損傷死・その他:4.23%(667体)

  • 焼死:0.92%(145体)

  • 不詳:4.22%(666体)

 

 この震災での犠牲者の死因の殆どが、津波に巻き込まれた事による水死であった。津波の中には、大量の砂や海底のヘドロ、港湾施設の重油などの有害物質などが含まれていた。砂が肺に入れば気管を詰まらせ、有害物質が肺に入れば身体を侵す。水死に至る経緯は、これらで呼吸困難になったり、瓦礫が当たり意識を失ったり、低体温を伴ってなど、さまざまな経緯もあったと考えられる。

 

 圧死・損傷死・焼死も、ほとんどが津波による瓦礫が要因となっている。建造物の倒壊や土砂崩れ、天井の非構造部材の落下、高所からの落下など、地震の揺れそのものが原因による犠牲者は、福島県36人・茨城県18人・宮城県13人・東京都7人など、わかっているだけで90人に上る[46]。

 

 また、高齢者を中心に避難所で亡くなる者も相次いでいる[47]。避難所の不衛生や寒さによる死者は、2011年3月末までに280人を超えた[48]。

 

 2012年3月末時点での集計で、震災関連死と認定されたのは1,619人(福島県765人、宮城県636人、岩手県179人など)[49][50]、2013年3月末時点での集計では2,688人にのぼっている[51]。読売新聞は2013年3月11日、自社の調べで「震災関連死」は2601人以上と報じた[52]。

 

 

「東日本大震災」の書誌情報

項目名: 東日本大震災/著作者: ウィキペディアの執筆者/発行所: ウィキペディア日本語版/更新日時: 2013年8月1日 22:33 (UTC)/取得日時: 2013年8月2日 13:36 (UTC)/版指定URL http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD&oldid=48672844/主な執筆者: (改版集計情報)/項目の版番号: 48672844

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