容疑者「人種戦争」望む=黒人教会乱射事件-米
【チャールストン(米南東部)AFP=時事】米南東部サウスカロライナ州チャールストンの黒人教会で銃を乱射して9人を殺害し、逮捕された白人のディラン・ルーフ容疑者(21)が、取り調べに対し「人種間の戦争を起こしたかった」などと供述していることが19日、米メディアの報道で明らかになった。警察は「ヘイトクライム(憎悪犯罪)」とみて調べを進めている。
裁判所では19日、ルーフ容疑者の保釈の是非に関する聴聞が行われた。拘置所からの中継映像で容疑者は、うつむき加減で年齢や職業などに関する裁判官の質問に答えた。裁判所は保釈を認めない決定を下した。 容疑者は17日夜、チャールストンのエマニュエル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会に押し入り、男性3人と女性6人を射殺。生き残った人に「人種的な憎悪をあおる言葉」を浴びせたとされる。 サウスカロライナ州のヘイリー知事はNBCテレビで、銃撃が「ヘイトクライム以外の何物でもない」と主張。「容疑者を死刑にするよう望む」と訴えた。 一方、ルーフ容疑者の家族は声明を出し、犠牲者に弔意を表明。事件に「ショックと悲しみと信じられない思いで、ひどく打ちのめされている」と打ち明けた。(2015/06/20-15:19)