口永良部島、全島避難=住民ら137人、屋久島に-噴火活動続く・鹿児島
鹿児島県・口永良部島では29日午後も、活発な噴火活動が続いた。噴火警戒レベル5(避難)を受け、避難指示が出た島民らは同日午後5時半ごろ、フェリーで近くの屋久島に到着。公民館など3カ所に避難した。 口永良部島がある屋久島町は噴火を受け、同日午前10時20分に全島避難を指示した。島には当時、住民118人と旅行者17人、気象庁職員2人の計137人がいた。 鹿児島県によると、住民のうち72歳の男性が額や両手にやけどを負った。男性は「ドーンという音を聞き、逃げようとしたら5メートル離れた所を噴煙が通った」と説明。熱でやけどを負ったとみられる。他に体調不良を訴えた82歳の男性がおり、ヘリコプターで屋久島の病院に運ばれた。 住民ら約120人は島西部・番屋ケ峰の施設に一時避難した後、車で本村港に移動。午後3時40分すぎ、町営フェリー「太陽」で島を離れた。 一方、海保は島北東部の湯向地区にいた住民6人を巡視船「さつま」に収容した後、ヘリで屋久島空港まで運んだ。他に3人が自分の船で避難した。 気象庁によると、島東部の新岳(標高626メートル)で29日午前9時59分、爆発的噴火が発生。火砕流が海岸に到達し、噴煙の高さは火口から9000メートル以上だった。(2015/05/29-20:18)