潜水艦発射ミサイル実験成功か=金第1書記「驚異の成果」-北朝鮮
【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は9日、金正恩第1書記が立ち会う中、潜水艦弾道ミサイルの水中発射実験に成功したと伝えた。実験が行われた日時や具体的な場所は不明。事実とすれば、事前にミサイル発射を探知することが困難になり、日米韓にとって大きな脅威となる。
実験は、「陸地から遠く離れた場所」で、潜水艦が発射深度まで潜った後、行われた。朝鮮中央通信は「戦略潜水艦からの弾道ミサイル水中発射が、最新の軍事科学技術の要求に完全に到達したことが検証された」と報じた。韓国の聯合ニュースは、潜水艦基地がある日本海側の咸鏡南道・新浦沖で行われたと推定されると伝えた。 潜水艦からのミサイル発射の動きを衛星などで把握することは難しいとされる。米韓は、北朝鮮が核を使用する事態を想定し、先制攻撃を加える構想を進めているが、頓挫しかねない。ただ、韓国国防省当局者は「北朝鮮の潜水艦は性能が不十分なので、まだ脅威と見るのは早い」と慎重な見方を示した。 朝鮮中央通信によると、金第1書記は今回の実験について「人工衛星を打ち上げたことに劣らない驚異的な成果だ」と語り、長距離弾道ミサイルの発射成功と同等の価値があると強調。「近く実戦配備されれば、敵対勢力の後ろにいつ爆発するか分からない時限爆弾を仕掛けておくようなものだ」と主張した。(2015/05/09-09:49)時事ドットコム