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福島第1汚染水対策、凍土壁見直し要請へ 規制委検討会

福島第1汚染水対策、凍土壁見直し要請へ 規制委検討会

 東京電力福島第1原発の汚染水問題で、原子力規制委員会の監視検討会が、土壌を凍らせて地下水の流入を防ぐ「凍土遮水壁(とうどしゃすいへき)」の工事の見直しを東電などに求めることを検討していることが21日、分かった。25日に開かれる会合で議論される。特に未着工の海側部分は工事自体の難航も予想され、会合の場で東電の説明が不十分なら、工事を認可しないことも検討する。  凍土壁は昨年6月に着工し、今年3月末までに凍結を開始する予定だったが、進捗(しんちょく)は遅れている。2月末までに、既に凍結管(長さ26・4メートル)は全体の半分に当たる約750本を埋設。冷媒を冷やす冷凍機も30台設置されている。  ただ、規制委が認可しているのは山側の凍土壁の着工だけで、海側の凍土壁の工事と凍結そのものを認めていない。  規制委の検討会は、山側の凍土壁で地下水の流入を止めることで建屋内の汚染水と地下水の水位の差が逆転し、地下水より水位が高くなった建屋内の汚染水が外部に漏れ出すことを懸念。安全性の観点から凍結を認可していない。  さらに、着工を認めていない海側の敷地内の地下には、ケーブルや配管用トンネルなどの埋設物が多く通り、凍結管を埋設する際に交差するリスクがある。  2号機タービン建屋付近のトレンチ(地下道)では、内部にたまった汚染水を抜いてセメントでふさぐ工事が進行中。建屋からの汚染水の流入を防ぐため、昨年、接合部に凍結管を通して周囲の水を凍らせる「氷の壁」で遮断しようとしたが、うまく凍らずに断念したケースもあった。海側の凍土壁はこのトレンチを突き抜ける必要があるが、付近は放射線量が高いため、工事の難航も予想されている。  規制委の田中俊一委員長は「凍土壁ができれば汚染水問題がなくなるという変な錯覚をまき散らしているところに過ちがある。(凍土壁は)不要では、と指摘しても東電や経済産業省は検討しない」と苦言を呈している。(原子力取材班)産経新聞 3月22日(日)7時55分配信

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