米韓軍が大規模演習開始=北朝鮮、短距離ミサイルで対抗
【ソウル時事】米韓軍は2日、朝鮮半島有事を想定し、韓国全域で定例の大規模演習を本格的に開始した。指揮系統を確認する「キー・リゾルブ」は13日まで、野外機動訓練「フォール・イーグル」は4月24日までそれぞれ実施する。 韓国国防省によると、これに対し、年初から米韓演習の中止を強く求めてきた北朝鮮は2日午前6時半すぎ、平壌南西部の南浦一帯から日本海に向け、短距離弾道ミサイル2発を発射した。飛距離は約490キロ。 また、朝鮮中央通信によると、北朝鮮軍総参謀部は報道官声明を出し、「米帝とその追従勢力は、われわれのあらゆる攻撃手段がいつでも指定された目標に向けて発射できる状態を維持していることを肝に銘じるべきだ」と警告。「演習を強行すれば、いかに取り返しのつかない災いを招くか、後悔することになるだろう」と強調した。 北朝鮮が核実験などの極めて強硬な対応に踏み切るとの見方は少ないものの、演習期間は半島情勢が冷え込む見通し。今後も短距離ミサイル発射を繰り返し、さらに緊張を高める可能性もある。 キー・リゾルブには米軍約8600人と韓国軍約1万人、フォール・イーグルには米軍約3700人と韓国軍約20万人がそれぞれ参加。キー・リゾルブには、米海軍の最新鋭沿海域戦闘艦「フォートワース」が初めて加わり、韓国海軍と射撃訓練などを行う。 フォール・イーグルの一環として、米韓海軍による訓練の一部は2月27日に前倒しで始まっていた。(2015/03/02-09:06)時事ドットコム