<東電>許可書偽造11件 3支社、道路で無断工事
東京電力は18日、春日部(埼玉県)、川崎(神奈川県)、三島(静岡県)の3支社で昨年7月~今年9月、ケーブル埋設や電線設置などの工事を国や自治体に無許可で11件行っていたと発表した。各支社で書類の申請担当だった20~50代の男性社員3人が、公道の占有許可を得るための申請書や、占有許可書をいずれも社内提出用に偽造していたという。東電は「工期の遅れなどを防ぐために各社員が個別に行った不正と考えられ、組織的な行為ではない」としている。東京電力によると、3人は既に終わった別の工事の許可番号を流用するなどして書類を偽造していた。工事後の現場確認をした各自治体からの指摘などで発覚。無許可工事が行われたのは、埼玉県幸手市、茨城県五霞町、川崎市川崎区、静岡県沼津市の公道や公園。東電は、最初に発覚した春日部支社について、20代社員を5日間の出勤停止処分、上司3人を厳重注意処分にした。川崎、三島両支社の社員も順次、処分する方針。また今後、全45支社が今年11月までの1年間で手がけた約7万8000件の工事を対象に、同様の不正がないか調査する。東電は「多大なご迷惑をおかけし、深くおわびします。再発防止に取り組みます」などとコメントした。【黒川晋史】毎日新聞 12月18日(木)20時16分配信