<小渕経産相>野党からも与党内からも「説明責任」問う声
小渕優子経済産業相の後援会などで不適切な支出の疑いが持たれている問題は、与党からも16日、小渕氏の説明責任を問う声が相次いだ。事実関係の確認に要する時間について、政府高官は「1、2週間」との見通しを示したが、改造内閣の「閣僚の資質」を追及する戦術をとってきた野党側は攻勢を強めており、衆院政治倫理審査会(政倫審)の開催を求める声も上がった。【資金管理団体の購入品一覧】女性用肌着、ブランド品、ベビー用品、下仁田ネギなどに一体いくら?小渕氏は16日、所属する額賀派の定例会合を欠席。額賀福志郎会長は「主役」不在の中、「派閥で結束して支えていこう」と呼びかけた。ただ、小渕氏の後援会が支援者向けの観劇会を開き、一部費用を負担していた疑いも浮上し、記者団に対しては「事実関係を調査すると聞いている」と論評を避けた。岸田派会長の岸田文雄外相は「政治家として自らの信頼に関わる部分については誠心誠意、説明責任を果たさなければならない」と小渕氏を遠回しに批判。二階派の河村建夫会長代行は「税金も入っているので、できるだけ政治資金を透明にしていくのは当然だ」と指摘した。公明党の漆原良夫中央幹事会会長も「一日も早く疑惑を解消するため、積極的に説明責任を果たすべきだ」と同様の見解を示した。一方、民主党の海江田万里代表は観劇会の一部費用負担疑惑について「利益の供与や買収になりかねない。議員の資格に関わる問題だ」と記者団に強調。同党の川端達夫国対委員長は記者会見で、党として小渕氏に関する調査を始めたことを明らかにした。次世代の党は小渕氏の政倫審出席を求めた。与党側は小渕氏の説明を待つ姿勢だが、維新の党の江田憲司共同代表は「政治家が説明責任を果たせないなら、出処進退を自らが判断すべきだ」と述べ、小渕氏の説明次第では進退問題に発展するとの見方を示した。【阿部亮介、佐藤慶】毎日新聞 10月16日(木)21時14分配信