脱原発提案相次ぎ否決=東電、汚染水漏れ陳謝-電力9社株主総会
原発を持たない沖縄電力を除く全国の電力9社が26日、一斉に株主総会を開いた。東日本大震災後、原発からの撤退など「脱原発」を求める株主提案が9電力全てに初めて出された。しかし政府の方針に沿い、原発の運転再開を目指す9社の取締役会は株主提案に反対を表明。脱原発の議案は東京、九州など8電力で否決された。審議が続いている関西電力でも否決される見通しだ。東京電力の総会は午前10時から東京都内の東京国際フォーラムで開かれた。実質国有化されてから2回目の総会で、今年4月に社外取締役から会長に就任した数土文夫氏が議長を務めた。株主提案は10議案と、過去最多だった昨年の15議案から減った。2150人の株主が出席し、昨年の2090人を上回った。広瀬直己社長は、放射能汚染水の流出や福島第1原発の廃炉作業で混乱が続いている現状を踏まえ、「広く社会の皆さまに多大な迷惑と心配をかける事象があった。深くおわび申し上げる」と陳謝した。総会には、福島第2原発(福島県)、柏崎刈羽原発(新潟県)の廃止を求める提案などが出された。(2014/06/26-13:46)時事ドットコム