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<福島第1原発>地下水を海に初放出 汚染前の560トン

東京電力福島第1原発で原子炉建屋で汚染される前の地下水を海に流す「地下水バイパス」計画で、東電は21日午前10時25分、事前にくみ上げておいた地下水約560トンを初めて海に放出する作業を始めた。放出作業は約2時間20分で終わった。同原発の汚染水は1日400トンずつ増えている。地下水バイパスは、溶け落ちた核燃料に触れる前の地下水をくみ上げて海に放水する。最大で1日100トンの汚染水を減らせると見込まれ、汚染水対策の柱の一つと位置づけられている。東電によると、放出したのは、1~4号機の山側に設けた12本の井戸からくみ上げてタンクに貯留していた地下水の一部。東電や第三者機関が放射性物質濃度を測定した結果、トリチウム濃度が1リットル当たり220~240ベクレルなど、いずれも放出基準(トリチウムの場合で同1500ベクレル未満)を下回った。これを受け、地元自治体などが20日、放出を了承した。東電は今後、くみ上げた地下水の放射性物質濃度を定期的に測定し、放出基準を下回ったことを確認した上で、放出を継続する。井戸から基準値以上の数値が出た場合は、測定回数を増やして監視を強化するなどの対策を取るという。【斎藤有香】毎日新聞 5月21日(水)10時55分配信

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